ベアリングチューンその①

ノッチ

2011年09月21日 13:08

リールのカスタムの話がでたときに、ドレスアップと同じく必ずと言っていいほど出てくるのがベアリング交換・・・

yahoo知恵袋やMSM質問箱、タックルインプレッションなどでもひとたびベアリングの話題になると熱い論議が繰り返されますね

セラベアがどうこう・・・届かなかったあと一歩が届くように・・・いやいや、効果はないよ・・・やっぱりARBだよ・・・などなど

みなさん・・・好きですね~・・・・ベアリング(笑)まぁ自分もですがw

※このブログに書かれていることはすべて真実ということはないでしょうし、あくまで自分の主観で書いている部分もあります。自分のベアリング交換に対するスタンスとしては・・・(古いダメになったものを新しく交換することは除いて)高いお金に見合うだけの効果があると決定付けるには根拠がすくなく、主観によるものが大きい。ただまったく効果がないといえばそうとも言えない・・という曖昧なものw
飛距離などはベアリング交換よりもその他のものの影響が大きく、交換はあくまでキャストフィールの向上や錆びやトラブルを少しでも減らす・・・というのが自分の考えです。
ただし、交換には賛成ですw なんじゃそらw
釣りの楽しみは魚を釣ることだけではなくこういったチューンやいろんな妄想wもそうだと思っているからです


ベアリング(転がり軸受)・・・

一般的に釣りで使われるベアリングのような小さなものはミニチュアベアリングと呼ばれます。正確には外経9.525mm以下と定義されるようですが、一般的には2~3センチ以下の小さなベアリングという感じです。
ベアリングには寸法精度や回転精度などの精度等級をあらわす規格がありメジャーなものでは・・・

                        <悪い>          <良い>
JIS(日本工業規格)                0   6   5   4   2     
ISO(国際規格)            ノーマルクラス  6   5   4   2 
ABEC(アメリカ軸受け製造業者団体規格)  1   3   5   7   9
DIN(ドイツ規格)                 P0   P6   P5  P4  P2

ちなみにセラミックはJIS規格外になりますので〇〇等級・・というのではなく〇〇等級クラスの~という言いかたになりますね

主に目にする規格としてははABECとJISが多いかと思われます。
また国内ベアリングメーカーでは・・・

ミネベア(NMB)・日本精工(NSK)・NTN・ジェイテクトなどがあります。なかでもミネベアはミニチュアベアリング世界シェアの60%となっており、もちろん世界一です。国内一流メーカーですが、生産自体はタイの工場でほとんどを生産しています。文字ばかりですが、写真の入れようがなかったりw
※ちなみに現在世界最小のベアリングはミネベアのもので外径1.5mm 内径0.5mm 厚さ0.65mmとなっています。(ベアリングといえないような精度のものなら韓国でもう少し小さいのがあったかもしれません)


左から・・・

・NMB DDR 1030ZZ
・NMB DDR 1030
・NMB DDL 740ZZ
・NMB DDL 740
・ヘッジホッグスタジオ入手のDDR 1030ZZ
・同じくヘッジホッグのラインローラー用ベアリング



ここで精度等級の話に戻りますが、精度がいいほうがもちろんいいに越したことはないし飛距離も伸びるだろ?という話になりそうですが、確実にそうと言えるわけでもありませんし、リールにおけるベアリングの精度の影響などはそれほどではないかと思えます。

というのも一番最低ランクのものでも直径10mm程度のベアリングの場合、外経の寸法誤差は0.008mm程度・・・ラジアル振れ(軸と垂直方向の振れ)でも数ミクロン(1000分の数ミリ)・・・
精密機械などでは数ミクロンでも大きい誤差だろ!?と思えるかもしれませんがはめ合わせのシャフトとのクリアランスがそこまでの精度でない以上(簡単に一般人が取り外しできる)ほとんど人間で体感することは不可能と思えます。その辺の理由がベアリング交換で飛距離うんぬん・・・というのに疑心暗鬼になってしまう理由ですね

それに自分が一番飛距離云々に対して思うことは・・・・

根本的にベアリングの回転が良くなったとしてもそれ以上にラインの放出が間に合わなければバックラッシュするわけです・・・ブレーキ0で投げてなおかつ、まだまだ回転をあげれるぜ!という猛者を除けば飛距離よりも使いやすさやトラブルレスという理由になってしまうのでは?となるわけです・・・
結局遠心なりマグネットなりブレーキをかけている状態でベアリングが例え高性能であっても・・・という考えです。
ただし、初速の回転の速いときだけサミングして残りをブレーキレスで飛距離を伸ばせるという点ではいいのかもしれませんね。

自分的にはベアリングよりもラインの抵抗などを軽減する方法・・・たとえばT3やファントム0のようにレベルワインドの抵抗を減らしたりガイドの径を大きくするなり抵抗の少ない材質のそれらにするなりするほうが飛距離が圧倒的に伸びる気がします。まぁ実際そんなことは釣りの“しやすさ”という点では好ましくなくなることのほうが多いですが

それと実際のところステンレスのミニチュアBBでABEC7や9グレードのものって流通しているんでしょうか?胡散臭いのはありますけどw
等級が上がるごとにおそろしい値段になりそうですね・・・最上級ならスプール用ベアリングで数万円とかw
高炭素クロム軸受鋼のベアリングならABEC7グレードのリールに使えるサイズのベアリングを見つけましたが・・・本物でしょうか?うたい文句とは裏腹に結構ウソなことが多いようですね・・・

一般人が手に入れられるステンレスベアリングのABEC7グレードはヘッジホッグで手に入れられる・・・となっていましたが、ヘッジホッグさんでも現在は取り扱っていないとのことです(※問い合わせしました 現在の等級までは教えてくれませんでした・・・扱いやすいグレードですとのこと・・・汗)
でも問い合わせに真摯に答えてくれるあたり、ヘッジホッグさんはいいメーカーですね!
ほかのベアリングメーカーなんて専門業者のふりして問い合わせしてもスル―なのに・・・w
まぁこんな内部事情はなかなか皆さん答えてくれませんからね・・・w
ベアリングの最上級になると誤差がほとんどないためオイルなども抵抗となります。正確に作れば作るほどオイルはジャマなものになるわけです。それに宇宙産業などで使うようなベアリングになると真空状態などでの使用があったり燃えたりしますもんね・・・


シマノ純正スプールベアリング

左から・・・

コンクエスト200
メタニウムMg7
05メタXT
初代アンタレス
スコーピオンDC7




当たり前ですがダイワやシマノももちろん自社でベアリングを作っているわけではありません。仕入先はもちろん表には出てきませんが・・・噂ではARBはNTN製、ダイワのCRBBはNSK製ではないかとも言われていますがどうなんでしょう・・・?
まぁすべてのベアリングではなく品番に応じていろんなメーカーで作っているという噂もありますしね・・・


どうでもいいんですが・・・





スコDCのパーミングカップ側のベアリングにたどり着くだけでもネジ8個外さなければいけません・・・
ハンドル側もいれればOHするのに一体何個のネジを外すのか・・・汗






<まとめ>

ベアリングで気持ちのいいキャストフィールと飛距離を保つには安くても常に新しいベアリングを入れるのがいいかなとは思います。ちなみに自分のかったステンレスのもので300~500円/個です。自分はネットで250円ほどで入手しました。
とはいっても、ベアリングを交換すると(単に古い物を新しくするというのを除いて考えても)飛距離が伸びる気がするのも事実・・・笑

ということでそのうち具体的な距離を出して考察がいりますね・・・
まったく同じ条件を出してするのは無理ですが・・・難しいことは考えずに・・・

要は今持っているタックルで一番飛距離をだした場合どれくらいか、ベアリングを変えてどれくらいか・・・という単純明快な方法もありかな?


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